モーリス・ユトリロ展 SOMPO美術館

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フランスの画家、モーリス・ユトリロ展です。彼は1883年にパリで生まれましたが、若くしてアルコール依存症になり、そのことがきっかけで画家になったそうです。

前期の絵では人物はあまり出てくることがなく、パリの街並みが寂しげに描かれいる印象です。後期になると人影が描かれるようになり、色彩も明るいものが多くなります。
いくつもの絵を眺めていると、彼の精神状態によるのか、明るい絵と暗い絵の違いがわかってきます。

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こちらはラパンアジルというお店で、ユトリロが何度も描いた作品だそうです。この展覧会だけでも少なくとも5つはありました。
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上が白の時代で、下が色彩の時代の絵です。明らかに色彩の時代の絵の方が明るさを感じます。空の色が違います。また、白の色は鳥のフンや砂などを混ぜていたそうです。

一見どの絵もパリの街を素朴に描いただけのように見えましたが、よく観察すると彼の内面の変化の様子や、独自の色作りの技法に取り組む姿勢など、様々な気づきを得られる展覧会でした。人物が描かれていない絵が多いため、絵の情景そのものに没入して鑑賞することができます。

 

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