上撰 月桂冠 京都伏見

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月桂冠の「月」の上位酒となる大衆酒、「上撰」の感想・レビューです。

個人的には「月」のクセのなさが好きなので、その上位となる「上撰」にもトライしてみました。「上撰」でも一升瓶だと1合あたりの単価が「月」よりちょっと高いだけなので、価格はそれでも手頃です。

色は透明です。そして、香りはわずかにあります。口に含んだ感じは柔らかいです。ひと口呑んだ印象ですが、鼻の奥から後頭部へ抜ける感じも柔らかく、喉の奥に静かに消えていきます。全体としてクセがなく、「月」に比べて、より柔らかさと滑らかさを感じます。さらにもっと高いお酒であれば、ふくよかさがあるのでしょうが、いつも呑む大衆酒としては「上撰」は味は及第点です。さらに価格もリーズナブルなので、普段呑みのお酒としては最適です。

余談です。灘と伏見のお酒はよく比較されますが、私は灘のお酒は米からできた酒、伏見のお酒は水からできた酒という印象を持っています。そして、伏見の中でも月桂冠は水からできたお酒という特徴をよく表しており、この「上撰」もその例に漏れません。また、日本酒とワインもよく比較されますが、最も大きな違いは、ワインの水分はブドウの水分であるのに対し、日本酒の水分は水であるということです。つまり、日本酒において水はとても大切な要素であるということです。それだけに、水をどのように生かしてお酒を作るかはとても重要なことだと思っています。伏見、特に桂冠のお酒は、水から作ったお酒の代表選手ではないかと最近思うようになってきました。

 

2022-05-05掲載

 

 

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