自分の時間的な価値を知って効果的に時間を節約しよう
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自分の時間的な価値(時間コスト)について
時は金なりといいます。自分がやりたいことに時間を充てるためには、そうでないものについてはなるべく時間をかけたくないものです。
時間を節約するためにお金を使うのは有効だと思いますが、一方で、なんでもかんでもお金を使っているといくらお金があっても足りませんので、お金の無駄遣いは減らしたいものです。
そこで自分の時間的な価値(時間コスト、時給みたいなもの)を算出し、時間コストと時間節約効果とを比べることで、時間を節約するためにお金を使っていいのかどうかを判断したいと思います。
自分の時間的な価値の算出
自分の時間的な価値(時間コスト)を算出するために年収を用います。
いろいろ考え方はあると思いますが、ここでは起床している時間をその人が収入を得るために活動している時間とします。睡眠時間を8時間とすれば、起床している時間は16時間になります。計算方法は、年収を(365日×16時間)で割って算出します。
1時間あたりの時間的な価値、つまり何かをする時の時間コストは、
年収が1000万円の人の場合、約1800円/時間、30円/分となります。
年収が700万円の人の場合、約1200円/時間、20円/分となります。
年収が350万円の人の場合、600円/時間、10円/分となります。
以上は、正規社員として働き、別の収入をすぐ得ることができない人の場合の時間価値です。アルバイトなどで実際に働く時間を自分の意思で調整して収入を増やすことができる人であれば、実際の時給=自分の時間価値として計算した方がいいでしょう。その場合は、以下の例において( )内の時給を参照してください。
判断の具体的な例を挙げてみましょう。
簡単な例として、Yシャツをクリーニングに出すか、自分でアイロンをかけるかどうか。自分でアイロンをかければ、お金は節約できるけど、時間はかかる。サラリーマンの人であれば、意外に悩ましい問題かと思います。
私は、自分でYシャツにアイロンをかける場合、平均して7分くらいかかっています(不器用?)。そこでここでは、例として、Yシャツをクリーニンングに出すか、自分でアイロンをかけるかについて考えてみます。
年収1000万円(または時給1800円)の人の場合
ワイシャツのアイロンを1枚掛けるのに7分かかるとすると、30円/分ですから、210円の自分の時間コストを使うことになります。つまり、Yシャツ1枚210円以下のクリーニング屋があるのであれば、クリーニングに出してしまう方が収入に見合った効果的なお金と時間の使い方(この場合はお金を使って時間を節約)ということになります。
もう少し器用な人がいて、1枚5分でアイロンをかけられるのであれば、自分の時間コストは150円となりますので、1枚150円以上のクリーニング屋だと、自分でアイロンをかける方が良いということになりますが、自分の時間コストと支払うお金が同じくらいの場合は、クリーニングに出してしまう、つまり時間を買うという選択肢が良いと思います。なぜなら、収入が高い人ほど時間を作り出すのは大変なことですので、時間を節約する方が重要だからです。
年収700万円(または時給1200円)の人の場合
ワイシャツのアイロンを1枚掛けるのに7分かかったとすると、140円の自分の時間コストを使うことになるので、Yシャツ1枚140円以下のクリーニング屋があるのであれば、ワイシャツはクリーニング屋に出した方が良いということになり、140円を超えるのであれば、自分でアイロンをかける方が良いということになります。
もし、1枚5分でアイロンをかけられるのであれば、自分の時間コストは100円で済みますので、クリーニング屋には出さず自分でアイロンをかけるという選択肢もあります。そして余ったお金は別のもっと効果の高いものや趣味に使う、貯蓄するなどが考えられます。
年収350万円(または時給600円)の人の場合
ワイシャツのアイロンを1枚掛けるのに10分かかったとしても、自分の時間的コストは100円ですので、1枚100円以下のクリーニング屋でもない限り、自分でアイロンをかけた方がいいということになります。ただ、年収アップを目指して、別の何かに取り組む時間が必要という人は、年収アップ後の収入を自分の時間価値として定めた方がいいと思います。
まとめ
お金をうまく使って時間を節約するための効果的なお金と時間のバランスについて考えてみました。ここで記したのは現在の自分の収入に基づく時間価値(時間コスト)と時間を節約するためのお金の使い方の考えです。もし、年収アップを目指して何かに取り組んでいるのであれば、年収アップ後の時間価値を自分の時間価値として定めてください。そのほうがモチベーションも上がりますし、実際に年収がアップしたらそのような時間の使い方をするわけですから、今のうちから年収アップ後の習慣を身に付けておく方が、その後のさらなるスキルアップにもつながると思います。
2020-05-06 掲載