東京の国立近代美術館で開催のヒルマ・アフ・クリント展です。クリントは1862年に生まれ、1944年に没したスウェーデン出身の画家です。
当初は精密な絵を描いていました。人体図は骨格までもしっかり描いていました。美術アカデミーも優秀な成績で卒業したようです。しかし、30歳代後半から絵が変わります。
スピリチュアルに目覚めたそうで、これまでの絵とは全然違うものになります。最初見た時は、なんだこりゃというのが正直な感想です。しかし、眺めていると心が落ち着きます。神殿のための絵画というシリーズがあり、サイズは大きいのですが、圧倒されるというよりは、包み込まれる感覚のほうが勝ります。
晩年の絵も抽象的ではありますが対象はわかります。画風を変えながら、絵の表現を追求していった人なのだなと感じました。
19世紀後半は、モネやルノワールなど様々な画家たちが活躍しました。またクリントと同世代で1歳違いに隣国ノルウェーのムンクがいますが、彼女の絵は、癒されたい時に見るのにいいと思います。