一度やってみたかったウイスキーの飲み比べ。5種類を飲み比べてみました。
私は日本酒の種類の違いはだいたい理解していますが、ウイスキーにはあまりなじみがありませんでした。そこで、本屋で「ウイスキー完全バイブル」というガイドブックを購入し、味わいの違いを探ることにしました。今回、試したのはこれまでにコツコツ溜め込んだ、山崎12年、白州、知多、富士シングルモルト、グレンリベット12年シングルモルトの5種類です。
ガイドブックによると、山崎12年とグレンリベット12年は「フルーティーでリッチ」な味わいに分類されています。かつては手に入りやすかった山崎ですが、今では入手困難になっています。昔からたまに飲んでいた思い出があるので私のウイスキーの基準になってしまっているので、グレンリベットと比べてみるのが楽しみでした。山崎と同じサントリーではありますが、知多は「フルーティーでライト」、白州は「スモーキーでライト」とされています。キリンの富士シングルモルトについてはガイドブックに記載がなく、味わいは未知数でした。
まず、山崎とグレンリベットから試飲を始めました。数年ぶりに口にする山崎の香りはなつかしく、改めてフルーティーな香りの素晴らしさを実感しました。グレンリベットは若干スモーキーさを感じつつも、フルーティーな香りの特徴がわかりました。口に含んだ時、山崎はフルーティーさが口の中にふわっと広がり、飲み込んだ後も素直に余韻が残ります。一方、グレンリベットは口に含んだ瞬間に甘さを感じ、飲み込んだ後はすっきりとした印象でした。
次に、「フルーティーでライト」な知多と、「スモーキーでライト」な白州、テイストがライト同志を比較しました。白州は、ガイドブックではスモーキーとされていましたが、私にはむしろフルーティーに感じられました。知多もフルーティーさを感じますが、とても軽やかで飲みやすく、後味もすっきりしています。白州は濃厚なフルーティーさの香りを感じ、飲み込んだ後は標準的な印象でした。山崎ほど長く余韻を引くわけではありませんが、バランスの良い味わいが印象的でした。
最後に富士シングルモルトを試しました。味わいが未知数だったので、私の感覚になりますがフルーティーな印象で、白州や山崎に似た要素を感じました。飲み口は辛めで、すっきりとした印象が残りました。
個人的な好みを順位付けすると、白州がいいですね。華やかな香りとバランスの良い後味が魅力的で、とても飲みやすいと感じました。山崎はしっかりとした味わいで別格といえるでしょう。知多は落ち着いた香りが特徴的で、日常的に軽やかに楽しむのに適しています。
それぞれの飲み方や楽しみ方、入手性を考えると、日常的には知多がおすすめですが、香りから味までしっかり楽しみたい時は白州、特別な時や深い思考にのめり込みたい時は山崎でしょうか。富士は甘さを感じる一方で、味の狙いどころがやや不明確に感じました。スコッチのグレンリベットは、日本のウイスキーほどフルーティーではなく、香りの印象は薄めでした。ガイドブックでは「リッチ」とされていますが、後味はすっきりしており、軽いリッチさと表現できるかもしれません。
今回の飲み比べで、山崎は私の中でウイスキーの基準となっている印象を改めて認識しました。ですが、これまで意識していませんでしたが、白州の香りの華やかさには驚かされました。そして、知多はフルーティーで軽い香りが特徴的で、普段使いのウイスキーとしてちょうど良いかもしれません。富士は、改めて味わってみると、山崎を意識して作られたのではないかと感じました。香りは山崎ほど芳醇ではありませんが、リッチなテイストを狙っているように思え、辛めの飲み口は山崎に通じるものがありました。
最後に、最近飲んでいるサントリーのアオも比較のために試してみました。ガイドブックではスモーキーと評価されており、実際にスモーキーな香りを感じました。味わいは中庸、どちらかというとライト寄りかもしれません。すっきりと飲むことができる印象です。
今回の飲み比べを通じて、現在入手しやすいウイスキーの中では、ゆっくりとスモーキーを味わいたい時はアオ、フレーバーを楽しみたい時は知多がおすすめだと感じます。山崎の香りは富士などである程度代用できるかもしれませんが、白州の華やかなフレーバーの代替を見つけるのは難しいと思いました。
ガイドブックによると、白州のような味わいは、海外ではホワイトホースやジョニーウォーカー黒ラベルが近いそうです。特にティーチャーズハイランドクリームは、スモーキーでライトボディという点で白州と完全に一致しているようですので、出会える機会があれば試してみたいと思います。
この飲み比べを通じて、ウイスキーの味わいの違いを勉強することができました。香りのスモーキーとフルーティーの違いを実感し、シチュエーションや気分に応じて飲み分けるのが良いとも学びました。ウイスキーの多様な味わいを楽しむ素晴らしい機会となりました。
箇条書きにまとめると以下のようになります。
- 山崎12年:
- フルーティーでリッチな香り
- 口に含むとフルーティーさが広がる
- 長く余韻が続く
- グレンリベット12年:
- わずかにスモーキーな香り
- 口に含むと甘さを感じる
- 後味はすっきり
- 知多:
- フルーティーで軽やかな香り
- とても飲みやすい
- 後味もすっきり
- 白州:
- 濃厚なフルーティーさの香り
- バランスの良い味わい
- 後味は標準的
- 富士シングルモルト:
- フルーティーな香り
- 飲み口は辛め
- すっきりとした印象
個人的な好みの順位は:
- 基準:山崎(昔から飲んでいて順位にいれられない)
- 1白州
- 2知多
- 3富士シングルモルト
- 3グレンリベット12年
それぞれの特徴と飲むシーンの提案:
- 日常的に飲むなら:知多
- 香りから飲むまでの全体を楽しみたい時:白州
- 深い思考にふけりたい時:山崎
- ウイスキーらしいスモーキーな味わいを楽しみたい時:サントリーのアオ(Ao)