福島県の有名なお酒、第七酒造の純米生酛を試しました。昔にも飲んだことがあり、おいしい印象のお酒だったので改めていただきます。今回は常温と冷で試しました。まずは常温で。色味は少し黄色味かかっています。純米酒らしさを感じます。生酛作りの特徴でしょうか、香りは日本酒らしい濃い感じで立ち昇ってきます。吟醸香とは違います。そして、口に含むと麹に醸し出されたお米らしさと言えばいいのでしょうか、じわっと広がっていきます。お酒を飲み込んだときの鼻の奥から後頭部へ抜ける感じはゆったりとしています。すっと抜けると言うよりはしっかり抜けていきます。
次に冷で試します。冷とはいっても冷蔵庫から出してぐい呑みに注いだ後、少し時間をおくので推奨の15℃くらいになっていたと思います。香りは薄く、常温よりはクセを感じません。口に含んだ感じも常温よりはクセがありません。まったりもせず軽やかでもなく、自然な感じ、これが日本酒を口に含んだ時の基準となる感覚なのだと気づきます。そして飲んだ時の印象である飲み口は常温よりははっきりとしています。これくらいの温度であればつい飲み進んでしまいます。ただ、ゆっくり飲んでいるとお酒の温度が上がってしまい、クセの強さとして重さを感じます。
このお酒は生酛作りという昔ながらの古い作り方のようなので、美味しく飲むためには条件を選ぶのだとは思います。日本酒の作り方にはいくつか方法がありますが、この純米生酛は知っておくべきお酒だと思います。