隈研吾展 国立近代美術館

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国立競技場のデザインを行った建築家隈研吾市の展覧会を見てきました。NHK日曜美術館で同氏の建築設計のポイントとして「孔」、「粒子」、「やわらさか」、「ななめ」、「時間」を挙げており、そのポイントがどのように建築に生かされているのか気になっていました。

展示室のはじめの方に、ひと部屋を使って映像と模型を使った建築の展示がありました。公共機関のコミュニティーセンターのようで、市民窓口、図書館、ダンス教室などができるホールを備えており、その様子が映像で流れていました。5つのデザインの要素が散りばめられていると感じました。大きな空間に設けられた吹き抜けが孔を、小さな板の集合が粒子を、建物全体のデザインで斜めを、自然光を取り込むことでやわらかさを表現していました。そして、自然光により、昼と夜とで内部の明るさや雰囲気が変わり、つまり時間も表現されているようでした。また、展示映像からデザイン全体の調和の良さを感じます。

隈研吾氏に対するインタビューでは、各地の地震後の復興に尽力されている様子が伝わってきました。人の役に立つ建築設計を常に心がけていらっしゃるようです。

2021-07-18 掲載

 

 

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